百科事典マイペディア 「大西洋奴隷貿易」の意味・わかりやすい解説 大西洋奴隷貿易【たいせいようどれいぼうえき】 15世紀の大航海時代とともに始まって16世紀に本格化し,19世紀末期まで続いたヨーロッパ人によるアフリカ人奴隷貿易。この間,セネガル以南のアフリカ西海岸を下ってインド洋側のモザンビークにいたる地域から1000万とも1500万ともいわれるアフリカ人が奴隷として輸出された。奴隷は銃,酒などと交換に現地首長から奴隷商人に引き渡された。このため奴隷獲得を目的とした部族間の戦いも盛んになり,社会の荒廃が進んだ。一方,ヨーロッパ人は南北アメリカ,カリブ海地域でプランテーション労働力などとして奴隷を売却し,砂糖,綿花などの植民地産品を購入する三角貿易を成立させた。19世紀に入ると,1807年に英国,1808年に米国,1814年にオランダ,1815年にフランスが奴隷貿易を禁止し,特に英国は強大な海軍力をもって大西洋上でのパトロールに努めたことなどもあって,奴隷貿易は衰退したが,それがほぼ終息したのは19世紀末期であった。→奴隷廃止運動→関連項目アフリカ|移民|ウォロフ王国|オランダ領アンティル|カリブ海|コンゴ王国|サントメ・プリンシペ|シマロン|商業革命|ナイジェリア|ベンゲラ|ヨルバ|ラテン・アメリカ 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by