天栄(読み)てんえい

改訂新版 世界大百科事典 「天栄」の意味・わかりやすい解説

天栄[村] (てんえい)

福島県中南部,岩瀬郡の村。人口6291(2010)。中通り地方南部にあり,北は郡山市,須賀川市,会津若松市に接する。村域の大半が山林で,村の西半分は那須岳に連なる標高1500m以上の山々におおわれ,耕地東部阿武隈川支流に沿ってわずかに点在する。中心集落の牧之内近世,会津本街道の宿駅で,明治後期~大正初期には馬市が開かれてにぎわった。米作や野菜栽培,養蚕畜産を中心とする農業が主産業であるが,近年過疎化が進み,1955年当時1万人をこえた人口は激減し,60年には過疎地域指定を受けたが,近年は企業誘致と住宅団地造成により人口はわずかながら増加に転じた。天栄温泉(セッコウ泉,11℃),岩瀬湯本温泉(セッコウ食塩泉,52℃),二岐(ふたまた)温泉(セッコウ泉,44℃)などがあり,恵まれた自然環境を生かして観光開発も積極的に行われている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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