天然原子炉(読み)てんねんげんしろ(英語表記)natural atomic furnace

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

天然原子炉
てんねんげんしろ
natural atomic furnace

1972年,フランスのウラン濃縮工場で,カボンのオクロ鉱山産鉱石はウラン 235が通常の半分しか含まれていないことが判明した。この鉱石を詳細に調べると,ネオジウムなどの核分裂生成物が多量に含まれていたことが分かった。これらの結果から,17億年前にオクロ鉱床では,ウランが異常に濃集して,天然に原子炉現象が起きたという結論に達した。これを,オクロ現象という。現在,高レベル放射性廃棄物の処分方法が検討されているが,オクロでは 17億年にわたって放射性廃棄物が保存されていたことを意味し,地層処分の実例として注目されている。

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