奢侈税(読み)しゃしぜい

精選版 日本国語大辞典 「奢侈税」の意味・読み・例文・類語

しゃし‐ぜい【奢侈税】

〘名〙 ぜいたく品の所有者、またはぜいたくな消費に対して課する税金。〔新しき用語の泉(1921)〕
※読書放浪(1933)〈内田魯庵〉煙本「外国煙草の輸入禁止税や奢侈税に一向怯げないでドシドシ殖え」

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デジタル大辞泉 「奢侈税」の意味・読み・例文・類語

しゃし‐ぜい【××侈税】

ぜいたくの範囲と認められる物品サービスに課せられる間接税

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改訂新版 世界大百科事典 「奢侈税」の意味・わかりやすい解説

奢侈税 (しゃしぜい)

租税原則において中心的位置を占めるのは公平性の原則である。公平性の基準として負担能力に応じた課税が提唱されるが,その指標として一般的なものは所得であり,近代国家の租税体系において所得税はきわめて重要な税となっている。他方,間接税によっても,適当な課税物件を選択することにより支払能力の高い納税者に重い負担を課することができる。奢侈税というのは,現存する経済・社会や消費態様からみて高級で高価であり,奢侈的とみなしうる財・サービスに課される間接税である。日本の現行税制において奢侈税という名称の税目はないが,物品税の課税物件をみると,貴石,真珠,貴金属製品,べっこう製品サンゴ,コハク製品,毛皮製品,自動車,モーターボート,ゴルフ道具,パチンコ機等の遊戯具などが奢侈的性格の消費対象とみなされており,税率が高く設定されている(なお1989年4月からの消費税導入に伴い物品税は廃止)。
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