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間接税 かんせつぜいindirect tax

翻訳|indirect tax

知恵蔵の解説

間接税

直接税」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディアの解説

間接税【かんせつぜい】

税法上の納税者が実質的な担税者ではなくて,税負担が他の者に転嫁される租税。直接税に対する。各種の間接消費税,およびたばこ税料理飲食等消費税印紙税など。間接税は逆累進的性格をもっているため,低所得層にとって負担が大きくなる傾向がある。
→関連項目竹下登内閣

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大辞林 第三版の解説

かんせつぜい【間接税】

消費税などのように、法律上の納税義務者と実際に租税を負担する者とが一致しないことが予定されている租税。 ⇔ 直接税

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

間接税
かんせつぜい
indirect tax

一般的に租税をその転嫁の有無で区別して,転嫁がなされないものを直接税,転嫁されて納税義務者と実際の税負担者とが異なるものを間接税という。税の最終的な負担者を正しく確定することは難しいので,両者を厳密に区別することは容易ではない。通常間接税として分類されるのは,消費税,酒税,たばこ税などである。間接税は比例税を原則としているので,生活必需品などに課せられると,所得配分を不公正にする傾向があるが,所得税などに比べ税負担感が少ないという特色もあるとされる。日本の 1993会計年度の当初国家予算においては,バブル景気の余韻もあって直接税の比率が高く間接税の全国税収入に占める割合は 30%弱だったが,2002年度予算では 40%強にまで上昇している。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

間接税
かんせつぜい
indirect tax

直接税に対する語。租税を直接税と間接税とに分類することは広く行われているが、その分類の基準は一義的に規定されているわけではなく、諸説ある。
 もっとも古くからあり、普通用いられる区分としては、その租税を実質的に負担する者から直接徴収する租税を直接税とし、納税者以外の者に転嫁する租税を間接税とするものがある。この分類法はフィジオクラート(重農主義者)によって発展させられ、広く受け入れられてはいるが、分類の基準となる租税の転嫁の有無ということが税目ごとに明確であるわけではなく、異なる時と所における関係者の力関係により決定されるという欠点を有している。
 この分類法を修正するものとして、客観的事実としての転嫁の有無というよりは、立法者の意図する転嫁についての前提を基準とする分類法がJ・S・ミルなどにより提唱された。立法者の意図も転嫁についての客観的事実のいかんにより影響を受けるであろうが、客観的事実についてはかならずしも明らかでない場合にも、立法者の意図という基準ならば明確な形で規定できる。しかし、この分類法も、同じ税目について、時と所が異なると立法者の意図が同一になるとは限らないという欠点がある。
 また、税務行政技術上の分類法として、租税台帳または納税者名簿によって課される税が直接税、税率表によってかけられる税が間接税、というものがあり、フランスにおいて広く受け入れられている。
 直接税と間接税との分類は、負担能力の把握方法という観点からもなされている。この分類法によると、直接税とは、負担能力を直接的に表現する所得ないし財産に対して課される税であり、間接税とは、負担能力を間接的に推測せしめる支出ないし消費に対して課される税である。
 租税構造を表す一つの大まかな指標に、税収全体に対する直接税と間接税の割合を示す直間比率というものがある。間接税は次の点で直接税よりも効率性を高めるといわれる。まず間接税は主として消費に対する税であるから、所得税と比べて貯蓄に対する歪曲(わいきょく)効果が少なく、したがって経済成長を促進する。また直接税がしばしば累進税率構造をとり高い限界税率で課税するのに対して、間接税は消費に対して比例的に課税されるから、限界税率は平均税率と等しくなり、累進税の高い限界税率が労働供給に対して与える歪曲効果は生じない。また、特定の財・サービスに対する間接税は環境税のように外部効果を是正する手段として利用できる。このような直接税の歪曲効果を緩和する間接税の効果のゆえに、過度に高い直間比率は望ましくないという理由で、直間比率の見直しが叫ばれてきた。
 経済協力開発機構(OECD)では直接税と間接税の定義は回避するが、個人所得税と法人所得税(分類項目1000)、社会保険拠出金(同2000)、給与税(同3000)は明確に直接税に分類される。他方、財・サービスに対する税(同5000)は、明確に間接税に分類される。財産税(同4000)の直接税または間接税への分類については異論の余地はあり、たとえば住宅に対する税は住宅サービスの消費に対する税ともいえるが、OECDでは直接税に分類している。日本の財務省は基本的にはOECDによる分類を用いながらも、流通に対する財産税は直接税ではなく間接税に分類して直間比率を計算している。この財務省による計算では、2009年(平成21)における日本の直接税と間接税の比率は国税が60:40、地方税が85:15であり、国税と地方税の合計に対しては71:29となる。同じ分類によるイギリスが国税58:42、地方税100:0で、国税と地方税の合計に対しては61:39である。イギリスは伝統的に直接税中心の国であったが、個人所得税や法人所得税に付加価値税が代替することにより、直間比率はかなり低下した。フランスなどのラテン系国家においては伝統的に間接税の比率が高かったが、2009年のフランスでは国税が54:46、地方税が48:52、国税と地方税の合計が53:47である。アメリカは付加価値税を課税しない先進国では数少ない国の一つであるが、国税が94:6、地方税が58:42、国税と地方税の合計が78:22と直間比率はいまだかなり高い。[林 正寿]

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世界大百科事典内の間接税の言及

【租税】より

…所得税の創設は87年で,各国の所得税に比べても,かなり古い歴史をもつが,当初の収入は微々たるものであった。97年になると,地租は税制の王座を,消費税を中心とする間接税に譲り渡すことになる。酒税,関税,専売益金,印紙収入がしだいに比重を増していくが,とりわけ酒税は99年には単独で地租を凌駕し,地租に代わって税制の王座についた。…

【直接税・間接税】より

…直接税と間接税を区別する基準はいろいろあるが,転嫁(〈租税理論〉の項参照)の有無を用いるのが一般的である。直接税は,法律上の納税者が究極的にもその税を負担すると考えられる税であり,間接税は,納税上の便宜性のゆえに,ある特定の法律上の納税者に直接的には税を支払わせるが,究極的には社会の他の主体に負担が転嫁されて,それらの主体が真の納税者であると想定できる税である。…

※「間接税」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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