女蔵人(読み)にょくろうど

精選版 日本国語大辞典 「女蔵人」の意味・読み・例文・類語

にょ‐くろうど ‥くらうど【女蔵人】

〘名〙 宮中に奉仕した下級女房内侍(ないし)命婦(みょうぶ)の下で、雑用をつとめた。
※延喜十三年亭子院歌合(913)「女蔵人四人づつ左右にさぶらはせ給ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「女蔵人」の意味・読み・例文・類語

にょ‐くろうど〔‐くらうど〕【女人】

宮中に奉仕した下級の女房。内侍ないし命婦みょうぶの下で、雑用を務めた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「女蔵人」の意味・わかりやすい解説

女蔵人 (にょくろうど)

平安時代女官一種。後宮職員令の規定にはない。10世紀ごろより史上に姿をみせる。男官の蔵人の影響を受けて成立したものと思われ,位階も六位クラスであったと考えられる。命婦(みようぶ)や内侍(ないし)の下位に位置づけられた。その職掌殿上雑務であり,内侍のそれに近い。内侍に率いられたり,内侍の指示を受けたりすることも多く,内侍の代理を務めることもあった。后宮東宮にも配置された。
内侍司
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android