姑獲鳥(読み)うぶめ

精選版 日本国語大辞典 「姑獲鳥」の意味・読み・例文・類語

うぶ‐め【産女・産婦】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 妊娠している女。妊婦。また、出産してまだ産褥(さんじょく)にある女。産婦。〔十巻本和名抄(934頃)〕
  3. ( 「姑獲鳥」とも ) 難産で死んだ女や、水子などが化したという幽霊。また、想像上怪鳥。血みどろの姿で産児を抱かせようとしたり、幼児に似た泣き声で夜間飛来して幼児に危害を加えようとしたりするといわれる。うぶめどり。うぐめ
    1. [初出の実例]「此の産女と云ふは、狐の人謀らむとて為ると云ふ人も有り」(出典:今昔物語集(1120頃か)二七)
    2. [その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕

こかく‐ちょうコクヮクテウ【姑獲鳥】

  1. 〘 名詞 〙 産婦が死んで化したといわれる幽霊。また、想像上の怪鳥。その泣き声は、幼児の泣くのに似て、夜間飛来して幼児に危害を加えるという。産女(うぶめ)。姑獲。
    1. [初出の実例]「又、うぶめ、李時珍が説に姑獲(コクヮク)鳥とかけり」(出典:俳諧・田舎の句合(1680)六番)

うぶめ‐どり【姑獲鳥】

  1. 〘 名詞 〙うぶめ(産女)
    1. [初出の実例]「未来には鵜羽妻鳥と云物に成り」(出典:神道集(1358頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

動植物名よみかた辞典 普及版 「姑獲鳥」の解説

姑獲鳥 (ウブメドリ)

動物。伝説上の鳥

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