日本大百科全書(ニッポニカ) 「姫鵬飛」の意味・わかりやすい解説
姫鵬飛
きほうひ / チーポンフェイ
(1910―2000)
中国の外交官、政治家。山西(さんせい/シャンシー)省臨漪(りんい)県出身。1929年陸軍薬専学院を卒業、馮玉祥(ふうぎょくしょう/フォンユイシヤン)軍に入る。1934年長征時、中国共産党の革命軍事委員会に所属。新中国成立後の1953年旧東ドイツ大使。1955年以降外務次官として周恩来(しゅうおんらい/チョウエンライ)、陳毅(ちんき/チェンイー)両外相を補佐。1972年外相に就任、米中国交回復への道を開いたアメリカ大統領(当時)のニクソン、また日中国交回復を実現した首相(当時)田中角栄と相次いだ日米首脳の訪中をさばく。1973年党中央委員。1974年日中航空協定を調印。1979年党対外連絡部長、副首相に任命された。1982年内閣国務委員、党顧問に退いたが、1983年に国務院香港(ホンコン)マカオ弁公室主任に就任、香港返還に取り組んだ。
[高市恵之助・渋谷 司]