(読み)イン

デジタル大辞泉 「姻」の意味・読み・例文・類語

いん【姻】[漢字項目]

常用漢字] [音]イン(呉)(漢)
夫婦の縁組み。嫁取り婿取り。「姻戚いんせき姻族婚姻

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「姻」の意味・読み・例文・類語

いん【姻】

  1. 〘 名詞 〙 夫の家。とつぎさき。また、とつぐこと。嫁入り女子男子に嫁してその家にはいり、夫婦となること。転じて、これより生じた親属関係。縁つづき。
    1. [初出の実例]「何ぞ敢て姻(ヰン)を求るに人を傭はん」(出典露団々(1889)〈幸田露伴一九)
    2. [その他の文献]〔白虎通‐嫁娶〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「姻」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] イン
[字訓] とつぐ・えんぐみ・みうち

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は因(いん)。籀文(ちゆうぶん)は(えん)声。〔説文〕十二下に「壻の家なり。女の因る、故に姻と曰ふ。女に從ひ、因に從ふ。因は亦聲なり」という。〔伝通論〕に籀文の字がに従う意について、「は回水なり。女子に歸宗(里帰り)の義り。本をれざるなり」とする。因は因仍、重なりあう意で、歴世通婚の意であろう。〔爾雅、釈親〕に「母、壻の母、相ひ謂ひて婚と爲す」とみえる。〔詩〕に「姻亞」「姻」の語がある。

[訓義]
1. 女のとつぎさき、とつぐ。
2. えんぐみ、みうち。
3. むこのいえ。

[古辞書の訓]
名義抄〕姻 トツギ・トツグ・シウトメ・コヒト 〔字鏡集〕姻・ トツキ・ムツヒキ・シフトメ

[熟語]
姻亜姻懿姻縁・姻家姻嫁姻旧姻眷姻故・姻好・姻・姻親姻臣姻戚・姻族姻属・姻類姻連
[下接語]
下姻・嘉姻・外姻・旧姻・姻・昏姻・婚姻・初姻・親姻・戚姻・族姻・帝姻・締姻・良姻・連姻

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android