安四面銅鉱(読み)あんしめんどうこう(その他表記)tetrahedrite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「安四面銅鉱」の意味・わかりやすい解説

安四面銅鉱
あんしめんどうこう
tetrahedrite

四面銅鉱系鉱物の一つ。砒(ひ)四面銅鉱のアンチモン置換体。少量成分のAg(銀)がCu(銅)より多くなったものを銀安四面銅鉱(あるいはフライベルグ鉱freibergite)という。比較的低温生成の熱水鉱床、同じく接触交代鉱床スカルン型鉱床)、黒鉱鉱床、含銅硫化鉄鉱床、地熱帯中に産する。形態は正四面体を基調とし、ときに貫入双晶(2個体が互いに入り込んだ形状を示す双晶)をなす。命名は化学成分と形態にちなむ。

加藤 昭]


安四面銅鉱(データノート)
あんしめんどうこうでーたのーと

安四面銅鉱
 英名    tetrahedrite
 化学式   Cu10(Fe,Zn)2[S|(SbS3)4]
       (Fe>Zn,FeZn)
 少量成分  Ag,Hg,Te,Mn,Cd,Ni,Co,Pb,As,Bi,Te,Se
 結晶系   等軸
 硬度    3~3.5
 比重    5.0
 色     鋼灰
 光沢    金属
 条痕    黒,Znに富むものは暗赤
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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