安土桃山文化(読み)あづちももやまぶんか

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「安土桃山文化」の意味・わかりやすい解説

安土桃山文化
あづちももやまぶんか

織田信長豊臣秀吉が政権を握った安土桃山時代の文化。約 30年間にすぎないが,戦国時代を生き抜いた大名武士,さらに海外に進出して蓄財した町人らの旺盛な生活意識が豪壮絢爛たる生活様式を生み,その精神の求めに応じる雄渾な文化を生んだ。安土城,大坂城(→大阪城),伏見城西本願寺飛雲閣,大徳寺唐門など多くの居城塔頭,邸宅の築造がこの時代の文化的芸術的活動の場であり,建築(城郭書院造など),絵画(障屏画など),彫刻(浮彫透かし彫など),これに伴う諸工芸,そして芸能(茶道花道生け花〉,など)もこの時代の風潮に結びついて表現された。さらにキリシタン文化南蛮貿易の影響も受けている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の安土桃山文化の言及

【安土桃山時代】より

…その後の豊臣政権は,関ヶ原の戦までは五大老の合議体制により継承された。
【文化】
 安土桃山文化が包摂する時代は,戦国末期から鎖国の形成期までで,政治史上の区分よりも広い。江戸時代初期の寛永文化も美術史では安土桃山様式の最後に位置づけられる。…

※「安土桃山文化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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