定心（読み）ジョウシン

デジタル大辞泉

じょう‐しん〔ヂヤウ‐〕【定心】

１ 禅定ぜんじょうに入っている心。心を一つの対象に統一して乱さないこと。
２ ふだんの心。平生のときの心。
「よくよく心にかけて、―に持つべし」〈花鏡〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

じょう‐しんヂャウ‥【定心】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 仏語。乱れる心を遠ざけて、禅を修めること。心を静め、思いをこらすこと。
   1. [初出の実例]「観念窓中牽_レ友到、定心石上与_レ僧期」(出典：本朝無題詩（1162‐64頃）一〇・山寺即事〈藤原通憲〉)
   2. 「正念といふにつきてふたつあり。ひとつには定心の行人の正念」(出典：末燈鈔（1333）一)
   3. [その他の文献]〔無量寿経‐下〕
3. ② ( 形動 ) 平生のときのような動揺しない心。また、そういう心を持っているさま。
   1. [初出の実例]「よくよく心にかけて、定心にもつべし」(出典：花鏡（1424）浅深之事)
   2. 「Giǒxinna(ヂャウシンナ) ヒト」(出典：日葡辞書（1603‐04）)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【定心】ていしん

おちついた心。〔管子、内業〕能く正にして能く靜、然る後能く定まる。定心、中(うち)に在れば、耳目にして、四肢堅固なり。以て(こころ)の舍と爲すべし。

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出典　平凡社「普及版 字通」