宝性院(読み)ほうしよういん

日本歴史地名大系 「宝性院」の解説

宝性院
ほうしよういん

[現在地名]総和町久能

久能くのう集落中央東寄りに所在。谷中山と号し真言宗豊山派本尊大日如来。公民館兼用の仮本堂のほかに観音堂、文保元年(一三一七)と同三年の板碑、「伝灯大阿闍梨法印秀伝大和尚」の墓碑などがある。葛飾坂東三十三観音霊場の開基者秀伝が止住したことで知られる。葛飾坂東三十三観音霊場は正徳四年(一七一四)に宝性院を札元として設定され、午年に観音開帳が行われることになった。


宝性院
ほうしよういん

[現在地名]福崎町南田原

西光寺さいこうじ野のやや北寄り西斜面の森の中にある。金鶏山と号し、天台宗。本尊は阿弥陀如来。平安時代の末頃に九条家によって建立されたと伝える西光寺が前身。正応二年(一二八九)一二月二八日の後深草上皇院宣案(九条家文書)田原たわら庄内寺院として西光寺がみえ、その院主職をめぐって九条家と覚昭との間に相論が起きている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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