宮口古墳群(読み)みやぐちこふんぐん

日本歴史地名大系 「宮口古墳群」の解説

宮口古墳群
みやぐちこふんぐん

[現在地名]牧村宮口 八幡堂・清水田・谷内・地蔵田・山の脇

飯田いいだ川が高田たかだ平野に流れ出る谷口扇状地の右岸扇頂部と、それに接する丘陵尾根に位置する後期古墳群。対岸北方きたがた古墳群・高士たかし古墳群(現上越市)下流水科みずしな古墳群(現中頸城郡三和村)があり、北陸最北端の群集墳を形成する。昭和四年(一九二九)の発掘調査で、アスファルト塗土玉が出土した。同五〇年県営圃場整備工事に伴う発掘調査により現在三三基の円墳を確認。飯田川の河床礫を用いた袖無型横穴式石室は、円礫を詰込んで閉塞した羨道部分とともに保存がよい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

国指定史跡ガイド 「宮口古墳群」の解説

みやぐちこふんぐん【宮口古墳群】


新潟県上越市宮口にある古墳群。県南部の頸城(くびき)平野東辺にあたる牧区(旧牧村)の背後、八幡堂丘陵上とその北東に展開する扇状地に営まれている。丘陵には8基の横穴式石室をもつ古墳が稜線上に点在しており、比較的規模が似かよった石室からなっている。最大規模の第2号古墳で全長5.4m、最小のものでも全長4m。丘陵下の扇状地に所在する16基の古墳は、1.5haという狭い範囲に集中しており、規模の大きな第11号古墳の石室は玄室の長さ6.6m、幅1.4m、羨道(せんどう)の長さ約2m、幅0.8mという雄大なものである。これらの古墳群は、日本海沿岸北部における古墳時代後期の群集墳としてきわめて重要で、この地域の動向を知る貴重なものであることから、1976年(昭和51)に国の史跡に指定された。JR信越本線高田駅から越後交通バス「宮口」下車、徒歩約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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