寺元村(読み)てらもとむら

日本歴史地名大系 「寺元村」の解説

寺元村
てらもとむら

[現在地名]河内長野市寺元

観心かんしん寺の門前にあり、北西観心寺かんしんじ村。長野ながの村より千早ちはや(現南河内郡千早赤阪村)に通ずる道に沿い、石見いしみ川中流域を占める。延元四年(一三三九)一二月五日の熊王丸田地寄進状(観心寺文書)に「錦部郡観心寺御庄寺本村」とみえる。観心寺庄七郷には含まれないが、観心寺の膝下として院家による直接支配が行われ、庄園とは異なる支配関係にあったのではなかろうか。近世に入って観心寺の支配を完全に離れた。年未詳四月一三日の甲斐庄正房書状(観心寺文書)によると、寺元一一〇石のうち、観心寺が手作りしている田畑の夏の植付を手控えたことを正房が詰問している。


寺元村
てらもとむら

[現在地名]鏡野町寺元

香々美かがみ川流域に位置し、西の対岸真加部まかべ村・宗枝むねえだ村、南は古川ふるかわ村、北は竹田たけだ村に接する平地村落。正保郷帳に高三一五石余、うち田方二九四石余・畑方二一石余とある。「作陽誌」では家数二八・人数一四四。元禄一〇年(一六九七)の美作国郷村帳や「作州記」には寺本村と記され、高四五八石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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