尋常性白斑治療剤(読み)ジンジョウセイハクハンチリョウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「尋常性白斑治療剤」の解説

尋常性白斑治療剤

製品名
《メトキサレン製剤》
オクソラレン(大正ファーマ、大正製薬

 皮膚の色が抜けて、白くなってしまった部分のメラニン色素を再生・沈着させて、もとの肌色にもどすために使用される薬です。


 おもに尋常性白斑じんじょうせいはくはんの治療に用いますが、乾癬かんせんの治療に使われる薬もあります。


①皮膚のれや水疱すいほうが生じることがあります。ときに、食欲不振、胃の不快感が現れたり、薬によっては不眠、うつ状態、めまい頭痛がおこることがあります。


 このような症状がおこったら、医師に相談してください。まれに肝機能障害がおこることもあります。指示された検査は必ず受けてください。


錠剤軟膏なんこう、外用液があります。薬によって使用法が違います。錠剤は、ふつう内服して2時間後に紫外線を照射します。外用剤は、色が抜けて白くなってしまった部分に塗り、1~2時間後に紫外線を照射します。紫外線を照射するのは、メラニン色素の再生と沈着を促すためです。紫外線を照射するときは、目を保護するために遮光眼帯しゃこうがんたいを用います。


直射日光に当たり過ぎると、皮膚炎をおこすことがあります。薬を使用する前の24時間と、使用後の8時間は、直射日光に肌をさらさないでください。


軟膏を使用した場合は、紫外線照射後、エタノール綿でふく、石けんで洗うなどして薬をぬぐいとってください。そのままにしておくと、皮膚炎がおこりやすくなります。


④皮膚ガンまたはその既往歴のある人、肝障害、日光過敏症などの病気をもつ人がこの薬を使用すると、これらの病気が悪化します。


 妊婦または現在妊娠する可能性のある人が使用すると、胎児に悪影響を及ぼすことがあります。


 糖尿病の人は、使用量を減らすといった対策が必要です。


 以上の条件に該当する人は、あらかじめ医師に報告してください。


キノロン系合成抗菌剤テトラサイクリン系抗生物質と併用すると、副作用が現れやすくなります。また、セロリ、イチジクなどのフロクマリンを含む食物と併用すると光線過敏症をおこすことがあります。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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