20世紀日本人名事典 「小寺菊子」の解説
小寺 菊子
コデラ キクコ
明治〜昭和期の小説家,児童文学作家
- 生年
- 明治17(1884)年8月7日
- 没年
- 昭和31(1956)年11月26日
- 出生地
- 富山県富山市旅籠町
- 旧姓(旧名)
- 尾島 菊子(オジマ キクコ)
- 学歴〔年〕
- 東京府教員養成所卒
- 経歴
- 富山市の薬舗・尾島家に生まれる。17歳のころ一家離散で上京し、小学校教師、タイピストなど務めるかたわら、作家を志し、徳田秋声に師事。明治44年、実父の犯罪に取材した「父の罪」が大阪朝日新聞社懸賞小説に入選し、連載されたことで作家としての基盤を確立した。大正の三閨秀の一人と称される。大正3年画家の小寺健吉と結婚。家庭環境を題材にした自伝的小説が多く、代表作は、「父の罪」のほか「赤坂」「河原の対面」など。また、40数編の少女小説作品を遺し、少女小説の草分け的存在の一人とみなされている。なお先年については諸説あり、はっきりしない。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報