朝日日本歴史人物事典 「小川九郎兵衛」の解説
小川九郎兵衛
生年:元和8(1622)
江戸前期に武蔵野の新田開発を推進した土豪。諱は安次。武蔵国多摩郡岸村(東京都武蔵村山市)の出身。明暦2(1656)年幕府に出願,翌年岸村の東南東約10kmの武蔵野で開発に着手。玉川上水と野火止用水の分水地点に,青梅街道に沿い街村状の集落を作り,その後背に短冊型の新畑を開発,小川新田(東京都小平市)と名付けた。新田は,青梅から江戸への白土(石灰)運送の馬継場となり伝馬をも負担。子孫は幕末まで同村の名主を世襲。<参考文献>「小川家文書」(小平市立図書館蔵),『小平町誌』,木村礎・伊藤好一『新田村落』
(根岸茂夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報