小林一茶旧宅(読み)こばやしいつさきゆうたく

日本歴史地名大系 「小林一茶旧宅」の解説

小林一茶旧宅
こばやしいつさきゆうたく

[現在地名]信濃町大字柏原字役屋敷

北国脇往還(国道一八号)の東側にある。文政一〇年(一八二七)閏六月一日の柏原かしわばら宿大火で焼け出された一茶が、その年の一一月一九日臨終を迎えるまで仮住いしていた土蔵。「焼けあとやほかりほかりと蚤さわぐ」の句はこの頃の作。屋敷とともに国の史跡。間口三間三尺(六・三メートル)、奥行二間二尺(三・七メートル)、茅葺平屋建てである。

柏原は一茶の生誕終焉の地であるため、ほかにも一茶関係の旧跡が多い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

国指定史跡ガイド 「小林一茶旧宅」の解説

こばやしいっさきゅうたく【小林一茶旧宅】


長野県上水内郡信濃町柏原にある小林一茶の邸宅。信濃町柏原は小林一茶生誕の地であり、65歳の生涯を終えた場所である。江戸に出て俳人として大成した一茶は50歳で帰郷し、結婚するが妻と子に先立たれ、柏原の大火ですべてを失って焼け残ったこの小さな土蔵で晩年の半年余りを過ごした。間口3間半(6.2m)、奥行き2間2尺(4.2m)の茅葺き屋根の素朴な造りである。周辺にある明専寺は一茶の菩提寺で、毎年11月19日の一茶忌には法要が行われ、一茶の墓がある小丸山公園には俳諧寺や生涯に残した多くの俳句や日記を集めた一茶記念館がある。1957年(昭和32)に俳人の旧宅としては唯一の国の史跡に指定されて、当時のままに復元されている。JR信越本線黒姫駅から徒歩約15分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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