小股(読み)こまた

精選版 日本国語大辞典 「小股」の意味・読み・例文・類語

こ‐また【小股】

〘名〙 (「こ」は接頭語)
① 股を狭くひろげること。歩幅の狭いこと。
滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)一〇「ハハア此人のあるきぶりは、小股(コマタ)にしてあしどりに不同あり」
② 足の股の部分。また、股に関するちょっとした動作をいう。
黒蜴蜓(1895)〈広津柳浪〉二「何処へ出てしも羞しからぬ容女(をんなぶり)、色白にて眼に権をもち、口尻あがり小股しまりて」

さ‐また【小股】

〘名〙 (「さ」は接頭語)
① 股。こまた。
狂言記・飛越新発意(1700)「さまたにかけ、ずでいどふど、とってなげた」
相撲の技の一つ相手内股に下から手をかけ、その体をすくい上げながら横にひねり倒す技。さまたがえし。
俳諧・飛梅千句(1679)賦何番俳諧「すみよしのまつ浦からにがをおれやれ〈西波〉 さまたにあけて反(そり)はしの末〈西里〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「小股」の意味・読み・例文・類語

こ‐また【小股】

両足を開く幅が狭いこと。また、歩幅の狭いこと。「小股で歩く」⇔大股
股の部分。また、股に関するちょっとした動作にいう。「小股を取って投げる」
「何処へ出しても羞しからぬ容女おんなぶり…口尻あがり―しまりて」〈柳浪黒蜥蜴

さ‐また【小股】

相撲のきまり手大股おおまた」の古称。小股返し。大小股おおさまた
また。こまた。
「熊の―に片足かけ、どうと引き伏せ」〈浄・浦島年代記〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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