出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…歌は,狂言小舞と同じく民間の流行小歌を用いた。寛文・延宝(1661‐81)のころ,社会一般の復古的風潮により,〈小舞〉という名称に権威が生まれるとともに,初期歌舞伎の小舞が古典化して,〈小舞十六番〉というものが選ばれ,歌舞伎役者の修業の初歩的階梯の教材となった。その歌は,《業平躍十六番》《舞曲扇林》《歌舞妓事始》など諸書に掲載されている。…
…歌詞には滑稽味のあるかなりエロティックなものがあり,若衆歌舞伎の芸態の特色を推測することができる。古い伝承を持つこれらの歌謡の中から,比較的無難な歌詞のものをのこし,さらにほかの歌謡をも加えて〈小舞十六番〉と名づけ,若衆に対する小舞の手ほどきの歌謡として権威づけられ,のちのちまで伝えられた。【小笠原 恭子】。…
…しかし,1629年(寛永6),女歌舞伎の禁止を契機として歴史の表面に現れた若衆(わかしゆ)歌舞伎は,再び舞に注目し,狂言系統の小舞(こまい)を介して新しい舞踊表現を生み出す。それは〈小舞十六番〉という形に整備され,舞踊訓練の手ほどきとして重視されて,のちの所作事(しよさごと)の基礎となった。なお,京阪では舞踊を舞ということが多く,京舞,上方舞などの舞踊がある。…
※「小舞十六番」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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