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小金井市のごみ問題 こがねいしのごみもんだい

知恵蔵の解説

小金井市のごみ問題

小金井市が、老朽化したごみ焼却炉を2007年に停止した後、新たな焼却処理施設の建設見通しを立てられないでいる問題。旧施設の廃止後は、市内で発生する可燃ごみの全量を、緊急的に周辺自治体の施設で処理してもらう異常事態が続いており、ごみ問題の速やかな解決が求められている。11年には、ごみ処理の委託を巡る混乱で、初当選した市長がわずか7カ月で辞職に追い込まれる事態になった。
小金井市は1957年に、調布、府中両市と二枚橋衛生組合を設立し、3市の境界にある焼却場でごみ処理を行ってきた。しかし、施設が老朽化したため、3市はそれぞれ個別に対応することなどを決めて施設の廃止を決めた。小金井市は国分寺市に共同処理を申し入れ、小金井市が新施設の建設場所を確保することになったが、適地を見つけられないまま廃止時期が来てしまった。2008年には、新焼却場を旧施設の跡地に建設する方針を固めたが、周辺住民を中心に反対は根強く、土地の一部を所有する府中、調布の両市の同意も得ておらず、跡地利用のめどは立っていない。
こうした中で、小金井市ではごみ減量を進めつつ、周辺自治体に暫定的・人道的な措置として処理を受け入れてもらっており、11年度は、年間約1万3500トンのごみのうち8000トンを多摩川衛生組合(稲城、狛江、府中、国立の4市で構成)に委託し、残りを昭島市に委託する計画だった。ところが、4月の市長選で初当選した佐藤和雄市長が選挙戦で「4年間で20億円のごみ処理費用は無駄遣い」と訴えたことに昭島市が反発し、計画は頓挫。佐藤市長は11月に引責辞職し、辞職に伴う市長選で前任の稲葉孝彦元市長が返り咲いた。周辺自治体がごみ処理支援を表明したことで、収集ストップという最悪の事態は回避できた。

(原田英美  ライター / 2012年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

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