調布(読み)ちょうふ

精選版 日本国語大辞典「調布」の解説

ちょう‐ふ テウ‥【調布】

[1] 〘名〙
調としてに納める。たづくり。つきぬの。
※続日本紀‐天平五年(733)閏三月壬辰「、以調布一万端、商布三万一千九百廿九段、充西海道造雑器仗之料
② 転じて、粗末な衣服
今昔(1120頃か)一五「老法師の、䒾のまでけ懸たるをて、身には調布の
小麦粉卵黄砂糖をまぜて焼いた薄の中に求肥(ぎゅうひ)を包んだ菓子。①になぞらえたもので、「調布」と焼き印した。岡山市の名物。
[2] (古代多摩川の水にさらした布を、朝廷への調にあてたところから) 東京都中部の地名。多摩川の北岸に古くから開けた。江戸時代は甲州街道の街村として発達。京王帝都電鉄・国道二〇号(甲州街道)・中央自動車道が通じ、第二次界大戦後急速に住宅都市として発達。深大寺・都立神代植物公園がある。昭和三〇年(一九五五市制

たつくり【調布】

(調として朝廷に納める布を多摩川の水でさらしてつくったところから) 「ちょうふ(調布)(二)」の古称。
※浄瑠璃・神霊矢口渡(1770)四「其水上は調布(タツクリ)や、さらす垣根の朝露を」

つき‐ぬの【調布】

※観智院本名義抄(1241)「調布 ツギヌノ」

つき‐の‐ぬの【調布】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)「調布」の解説

調布
ちょうふ

古代日本における令(りょう)制下の租税の一種である「調(ちょう、つき)」として納めた手織りの布のこと。「つき(の)ぬの」「手作(たづくり)」とも称する。成人男子の人別に課し、徴した絹、綾絹(あやぎぬ)、(あしぎぬ)、綿、布は中央政府の官用にあてた。また転じて、粗末な衣料をいう場合がある。なお、東京都下の地名「調布」は、多摩川の水にさらして織った布を調の料に納付したところからおこった名であり、岡山の名菓「調布」もこれになぞらえたもの。

[兼築信行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉「調布」の解説

ちょう‐ふ〔テウ‐〕【調布】

租税の一つとして官に納める手織りの麻布。つきぬの。たづくり。
粗末な衣服。
「身には―のかたびら、濯ぎけむ世も知らず朽ちたる」〈今昔・一五・一五〉
小麦粉・黄などを用いて薄く焼いた皮で求肥ぎゅうひを包んだ菓子。

ちょうふ【調布】[地名]

東京都中部の市。名は、古代、が栽培され、多摩川の水にさらして布を織り、調(税)としたことによる。もと甲州街道宿場町深大寺じんだいじ・神代植物公園がある。人口22.4万(2010)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス「調布」の解説

調布

岡山の名物菓子。小麦粉に卵や砂糖を加えて焼いた皮で求肥を巻いたもの。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

ツール・ド・フランス

フランスを舞台にした国際的規模のロードレース (→自転車競技 ) 。 1903年,フランス人の自転車選手兼ジャーナリストのアンリ・デグランジュが創設。以来,2度の世界大戦時以外は毎年開催されており,フ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android