小銭(読み)コゼニ

精選版 日本国語大辞典 「小銭」の意味・読み・例文・類語

しょう‐せんセウ‥【小銭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 大きさの小さい銭。また、小額の金銭。こまかい金。こぜに。
    1. [初出の実例]「始抽迸箏排大筆、新出円荷覆小銭」(出典田氏家集(892頃)上・題橘才子所居池亭)
    2. 「是なる仏器を少銭(セウセン)に替へまして厶りまする」(出典:落語茶碗屋敷(1891)〈三代目春風亭柳枝〉)
    3. [その他の文献]〔漢書‐王莽伝・中〕
  3. 小額の金銭で、手軽に遊ばせる私娼
    1. [初出の実例]「裏々の小銭(セウセン)色遊の諸末寺」(出典:浮世草子傾城禁短気(1711)三)

こ‐ぜに【小銭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 少額の金銭。細かい金銭。また、こづかい銭。こせん。
    1. [初出の実例]「病時には貧なったほどに〈略〉小銭をもまうけばやと思たれども」(出典:史記抄(1477)一四)
  3. 江戸時代遊女をいう語。〔評判記色道大鏡(1678)〕

こ‐せん【小銭】

  1. 〘 名詞 〙こぜに(小銭)
    1. [初出の実例]「大銭と小銭(こせン)と交て来たから」(出典:洒落本・多佳余宇辞(1780))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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