日用(読み)ニチヨウ

デジタル大辞泉 「日用」の意味・読み・例文・類語

にち‐よう【日用】

毎日使用すること。また、そのもの。「日用に役立てる」「日用雑貨」
[類語]公用共用専用常用占用愛用両用併用兼用混用汎用他用転用乱用悪用代用流用

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「日用」の意味・読み・例文・類語

ひ‐よう【日用・日傭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ひようとり(日傭取)
    1. [初出の実例]「傭耕とは人にやとはれて賃を取てひやうの様につかわれて耕するぞ」(出典:漢書列伝竺桃抄(1458‐60)陳勝項籍第一)
    2. 「此七八十年以前迄は日傭を雇て普請する事はなき也」(出典:政談(1727頃)二)
  3. 日雇いの賃金。日用銭。日用賃。
    1. [初出の実例]「傅説(ふえつ)といふ大賢人は、日用をとり堤をつく、人足の中よりたづね出されて」(出典:仮名草子・可笑記(1642)五)
  4. 江戸時代、日用座の支配下にあって、日用札交付を受けて日雇稼ぎをする者。鳶口車力・米舂・軽籠持などの類。
  5. 林業地帯において小屋掛け・山出し・管流(くだなが)しなどの運材労働に従事する人夫の総称

にち‐よう【日用】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 毎日使用すること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「僧衆も、わがみも、茶飯の日用に活計す」(出典:正法眼蔵(1231‐53)栢樹子)
  3. にちじょう(日常)
    1. [初出の実例]「行住坐臥、日用之常を行を礼と云」(出典:古文真宝彦龍抄(1490頃))

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普及版 字通 「日用」の読み・字形・画数・意味

【日用】にちよう

毎日使う。〔易、辞伝上〕一陰一陽を之れと謂ふ。之れを繼ぐは善なり。之れをは性なり。仁は之れを見て、之れを仁と謂ひ、知は之れを見て之れを知と謂ふ。百姓は日に用ひて知らず。故に君子鮮(すく)なし。~大業、至れる哉(かな)。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「日用」の解説

日用
ひよう

日傭・日雇(ひやとい)とも。日雇いの労務者。近世,江戸をはじめとする三都や城下町などの都市域に大量に存在した。多くは農村からの流入者で,店借層としてその日暮しの生活を送る者であった。江戸では,足軽・中間(ちゅうげん)など武家奉公人の代替や火事のときの駆付人足として,あるいは鳶口(とびぐち)・手子(梃子)(てこ)の者などの土木人足や米舂(こめつき)・背負・軽子・駕籠舁(かごかき)など,武家方・町方の多様な労働需要に応じて,日用頭などの請負人を通じて雇用された。

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事典・日本の観光資源 「日用」の解説

日用

(石川県小松市)
美しい日本のむら景観100選指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の日用の言及

【町役】より

…町人足役は非常に多様な内容をもち,城郭をはじめとする権力の諸施設の建設や修理,またそれらの維持・管理に伴う手伝(てつだい)人足や雑役労働,領主の賄方(まかないかた)(台所)への手伝人足や料理人,堀や河川,道路,橋梁の普請・修理や清掃の人足,火消や防火のための人足などからなり,国家や領主権力の都市居住に伴って発生する,膨大な雑役に従事することが基本的な内容であった。これらの労役は,原理的には町人がみずから勤めるべきものであったが,近世初期から,その多くは日用(ひよう)などによって代勤された。すなわち,これらの雑役を請け負う専業の商人(日用頭(ひようがしら))が町などからその代勤を請け負い,町人は自己の役負担を町などへ代銀で支払うのが通例であった。…

※「日用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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