山川惣治(読み)ヤマカワ ソウジ

20世紀日本人名事典 「山川惣治」の解説

山川 惣治
ヤマカワ ソウジ

昭和期の絵物語作家,画家



生年
明治41(1908)年2月28日

没年
平成4(1992)年12月17日

出生地
福島県郡山市

出身地
東京都墨田区

学歴〔年〕
川端画学校卒,日本大学芸術学部美術科中退

経歴
昭和7年兄とともに紙芝居製作会社・そうじ映画社を設立。「少年タイガー」が人気となり、13年「勇犬軍人号」の日本紙芝居コンクール入選をきっかけに、戦記・伝記絵本作家としてスタート。「少年倶楽部」などに作品を発表。戦後、昭和20〜30年代にかけ、「少年王者」「少年ケニヤ」などの絵物語で大ヒットを飛ばす。大邸宅も構え、43年引退するが、雑誌作り、レストラン経営などに失敗して借財を抱えた。58年角川書店による文庫化の企画で再び注目され、9月創刊の文庫判雑誌「月刊小説王」には新作「十三妹」も連載された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「山川惣治」の意味・わかりやすい解説

山川惣治
やまかわそうじ
(1908―1992)

絵物語作家。福島県郡山(こおりやま)に生まれ、1歳で東京本所(ほんじょ)に移りそこで育つ。日本大学芸術科美術部を卒業。1932年(昭和7)に街頭紙芝居の会社そうじ社をおこし、紙芝居『少年タイガー』を発表、37年ごろより『少年倶楽部(くらぶ)』に絵物語を執筆した。第二次世界大戦後『サンケイ』新聞(現『産経新聞』)に連載した絵物語『少年王者』と『少年ケニヤ』が好評を博し、50年代の大衆児童文化に惣治期をつくった。略画式を旨とする漫画に比べると、街頭紙芝居の経験をもつ彼の絵は粗雑的密描ともいうべき画風で、今日のいわゆる劇画祖型をなした。

上笙一郎

『『少年ケニヤ』全13巻(角川文庫)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山川惣治」の意味・わかりやすい解説

山川惣治
やまかわそうじ

[生]1908.2.28. 福島
[没]1992.12.17. 千葉
絵物語作家,画家。 1932年,兄とともに紙芝居配給製作所を設立。自作の『少年タイガー』 (1932) が人気となる。 38年レコード付き紙芝居を発表。第2次世界大戦後,雑誌『少年倶楽部』などで絵物語作家として活躍。 47年『少年王者・赤ゴリラ編』を出版,51年から代表作『少年ケニヤ』の連載開始。アフリカ密林で活躍する主人公ワタル少年はヒーローとなり,のちに単行本は大ベストセラーとなった。 68年引退するが,83年『少年ケニヤ』の再出版で再び注目され,雑誌に『十三妹 (シーサンメイ) 』を連載,話題となった。ほかに『荒野の少年イサム』 (72~74) ,『少年王者』 (84) など。

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百科事典マイペディア 「山川惣治」の意味・わかりやすい解説

山川惣治【やまかわそうじ】

紙芝居作家,絵物語作家。福島県生れ。1935年日大芸術科卒。1932年より兄とともに紙芝居を手がけ,《少年タイガー》などの人気作を生む。1939年からは《宣撫の勇士》《和井内鱒》などの絵物語を発表。1947年アフリカを舞台にした冒険物語《少年王者》が大ヒット。続く《銀星》《幽霊牧場》《少年ケニヤ》などにより絵物語ブームの代表的作家となり,第2次大戦前の少年小説と戦後のストーリー漫画を橋渡しする役割を果した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山川惣治」の解説

山川惣治 やまかわ-そうじ

1908-1992 昭和時代の絵物語作家。
明治41年2月28日生まれ。昭和7年紙芝居製作社をおこし,紙芝居ブームをまきおこす。のち雑誌「少年倶楽部(クラブ)」に戦記物,伝記物をかく。戦後は「少年王者」「少年ケニヤ」の密林冒険物で人気をえた。平成4年12月17日死去。84歳。福島県出身。日大卒。作品はほかに「ノックアウトQ」など。

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367日誕生日大事典 「山川惣治」の解説

山川 惣治 (やまかわ そうじ)

生年月日:1908年2月28日
昭和時代の絵物語作家
1992年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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