岩出山要害跡(読み)いわでやまようがいあと

日本歴史地名大系 「岩出山要害跡」の解説

岩出山要害跡
いわでやまようがいあと

[現在地名]岩出山町 城山

江合えあい川右岸に北西から南東に走る低丘陵の突端、標高約一〇八メートルの城山にある。中世、奥州探題大崎氏の家臣氏家氏が在城、岩手沢いわてさわ城と称したが、天正一九年(一五九一)葛西大崎一揆平定後、徳川家康が藩祖政宗の米沢からの移封先に選定、推奨し、自ら修築の指揮を執り、同年九月二三日政宗が入部、名を岩出山城と改めた。政宗の仙台城下移転後の慶長八年(一六〇三)政宗の四男宗泰が二歳で入部、仙台藩の要害として、以後宗泰を祖とする岩出山伊達氏が代々館主を勤めた。仙台移転後は頂部にあった家康修築の本丸などは取壊され、宗泰入部にあたっては城山中腹に新たに居館が設けられた。年未詳の岩出山城下絵図(伊達慶嘉家蔵)によれば、城の規模は東西約六〇〇メートル、南北約四〇〇メートル、北・西・南三面の尾根に東から沢が入込んだ形をしている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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