川端実(読み)カワバタ ミノル

20世紀日本人名事典 「川端実」の解説

川端 実
カワバタ ミノル

昭和・平成期の洋画家



生年
明治44(1911)年5月22日

没年
平成13(2001)年6月29日

出生地
東京

学歴〔年〕
東京美術学校油画科〔昭和9年〕卒

主な受賞名〔年〕
佐分賞〔昭和16年〕,グッゲンハイム国際展個人表彰名誉賞〔昭和33年〕

経歴
祖父は明治の著名な日本画家川端玉章、父も日本画家の茂章。昭和14年光風会会員となり、光風会展や文展に出品。14〜16年フランス、イタリア留学戦後、具象的作風から抽象へと転じ、27年光風会退会、新制作協会会員となる(〜33年)。この間、25年多摩美術大学教授。33年渡米以来ニューヨークで制作活動を続けた。鋭い直線的な抽象表現から軽やかな曲線を融合させるなど作風に変化を続け、国際的に活躍した。平成4年日本初の回顧展が開かれた。代表作に「緑のなかフォルム」(48年)など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

百科事典マイペディア 「川端実」の意味・わかりやすい解説

川端実【かわばたみのる】

画家。東京生れ。祖父は日本画家川端玉章,父川端茂章も日本画家。東京美術学校卒。1939年光風会会員となる。1950年多摩美大教授。1951年第1回サン・パウロ・ビエンナーレ出品。1958年渡米,以後ニューヨークを中心に活動。初期キュビスム的な作風,後に筆触が即興的に走る絵画を制作した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「川端実」の解説

川端実 かわばた-みのる

1911-2001 昭和-平成時代の洋画家。
明治44年5月22日生まれ。川端玉章の孫。昭和14年光風会会員,16年佐分(さぶり)賞。25年多摩美大教授。27年光風会から新制作協会にうつる。33年よりニューヨークに移住,同年グッゲンハイム国際展で受賞。抽象作家として国際的に活躍。平成13年6月二九日死去。90歳。東京出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。作品に「緑のなかのフォルム」など。

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367日誕生日大事典 「川端実」の解説

川端 実 (かわばた みのる)

生年月日:1911年5月22日
昭和時代;平成時代の洋画家
2001年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の川端実の言及

【アメリカ美術】より

…一部のヨーロッパ系美術の影響を除けば,日本の戦後美術はアメリカの同時代美術の文脈をたどって形成されたもので,その傾向は今も続いている。戦後アメリカで活動した画家には岡田謙三(1902‐82),猪熊弦一郎(1902‐93),川端実(1911‐ ),新妻実(1930‐ ),篠原有司男(うしお)(1932‐ ),河原温(かわらおん)(1933‐ ),荒川修作(1936‐ )らがいる。【桑原 住雄】。…

※「川端実」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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