江戸幕府が川船を統制するために設けた機関。勘定奉行の下にあり,奉行には小禄の旗本が任命され,現在知られる最初の就任は1633年(寛永10)の土屋利清である。43年より2人役,78年(延宝6)より3人役となった。仕事は川船に極印を打ち年貢・役銀を徴収することで,はじめは軍事的要請で川船把握を目的とし,その後は年貢・役銀の徴収が主となる。対象とする川船も,最初は江戸に乗り入れる川荷船であったが,海船そして在方にある川下小船・耕作船にまで拡大され,下役人が村々を巡回して無登録船を摘発した。1720年(享保5)享保改革の一環としてこの職は廃止となり,川船統制は大工棟梁鶴延任に一任された。鶴氏は川船改役として川船奉行の仕事を引き継ぎ,以後鶴氏が代々川船改役に就任,一時期を除き鶴氏の世襲のようになったが,幕末には他の旗本が就任,1868年(明治1)廃止された。
執筆者:川名 登
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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