巻向坐若御魂神社(読み)まきむくにいますわかみたまじんじや

日本歴史地名大系 「巻向坐若御魂神社」の解説

巻向坐若御魂神社
まきむくにいますわかみたまじんじや

穴師坐兵主神社の右社に末社として祀られる。祭神は若御魂神。「神社覈録」「神祇志料」などは、豊宇気毘売とようけびめ神の親の和久産巣日わくむすび神を祀ったものとする。纏向とも書き、マキモクの訓もある(延喜式)由緒や当初の鎮座地については不明。巻向は三輪の北に続く旧纏向村一帯の地とされ、垂仁天皇纏向珠城まきむくのたまき宮、景行天皇纏向日代まきむくのひしろ宮があったという。「大和志」は当社について「在三輪山北巻向檜原」と記し、度会延経神名帳考証」も「今穴師山南檜原、称豊受太神鎮座地是乎」として、天照大神の笠縫かさぬい邑の故地である檜原ひばら神社(大神神社摂社、現桜井市)にあてる。また「大和志料」は巻向山中の「元檜原」と称する所を当社旧地とする。天平二年に巻向神戸に租穀八六束が定められ、そのうち四束が祭神料に充てられた(「大倭国正税帳」正倉院文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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