市貝(読み)いちかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「市貝」の意味・わかりやすい解説

市貝(町)
いちかい

栃木県南東部、芳賀郡(はがぐん)にある町。八溝(やみぞ)山地の南西部に位置する。1972年(昭和47)町制施行。1920年(大正9)真岡(もおか)鉄道が通じ、国道123号が南部を走っている。南西部は平坦(へいたん)で畑と水田地帯、北部丘陵が多く畑と水田が散在し、野菜、コンニャク、果樹栽培や畜産などが行われている。南部の赤羽地区に工業団地が造成され、ほかにゴルフ場が造成された。国指定重要文化財の入野(いりの)家住宅のほか、町営の温泉やキャンプ場もある。なお、武者絵幟の製造は有名で、田野辺(たのべ)地区に大畑武者絵資料館がある。面積64.25平方キロメートル、人口1万1262(2020)。

[村上雅康]

『『市貝町史』全4巻(1990~1995・市貝町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「市貝」の意味・わかりやすい解説

市貝[町] (いちかい)

栃木県東部,芳賀郡の町。1972年町制。人口1万2094(2010)。喜連川丘陵の南部,小貝川上流域を占める。中心集落は真岡鉄道の駅がある市塙。南西部の低地では米作のほか,ビニルハウスによってトマトなどの野菜が生産され,丘陵地では畜産やコンニャク栽培が行われる。1970年代半ばに工業団地がつくられた。真岡市など町外への通勤者も多い。伝統産業として県の無形文化財の指定を受けた田野辺の武者絵がある。江戸時代後期の上層農家入野家住宅は重要文化財に指定されている。
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百科事典マイペディア 「市貝」の意味・わかりやすい解説

市貝[町]【いちかい】

栃木県南東部,芳賀(はが)郡の町。喜連(きつれ)川丘陵の南部にあり,米,ナシ,トマトなどを産する。中心は市塙(いちはな)で真岡(もおか)鉄道が通じる。工業団地を中心として,工業生産額も伸びている。東日本大震災で,町内において被害発生。64.25km2。1万2094人(2010)。

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