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帰化生物 きかせいぶつnaturalized plants and animals

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

帰化生物
きかせいぶつ
naturalized plants and animals

外来種ともいう。人間の媒介によって新しい生息場所に移され,その場所で定着するようになった生物のこと。交通手段の発達により,生物の移入が偶発的あるいは意図的に容易に行われるようになった。日本でみられる帰化生物としては,ブタクサセイタカアワダチソウ (背高泡立草) ヌートリアチョウセンイタチがある。帰化生物は時として帰化によって生理的に強健になり,かつまた爆発的に繁殖することがあるが,これは遺伝的変異と,天敵が新しい環境に存在しないなどの理由からと考えられる。これらの増殖はその地域の生態的バランスを乱し,もとからあった固有種を絶滅させたりあるいは農作物に被害を与えることにもなりかねないため,多くの国で生物の持込みが規制され,港湾や空港に検疫所が設けられている。また,すでに帰化した生物に対処するため,意図的に天敵を導入するなどの生物学的管理も発達したが,その天敵が新たな害をもたらすこともあり,導入には事前の調査が重要である。

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世界大百科事典 第2版の解説

きかせいぶつ【帰化生物】

地球上に生存している生物は,種ごとに自然の分布域(生活領域)を有している。この分布域は,それぞれの生物種の生態的な適応域の範囲内の一部分を占めていることが普通であり,その生物種の生存可能域を覆いつくしていることはない。それは,生物がそれぞれのもつ分布拡大能力では,海洋,大山脈,乾燥地帯などの自然の障害をとびこせないことによる。 人類が農耕を開始し,耕地というそれまでなかった人工生態系がつくられ,さらには都市生活圏が拡大されることによって,特定の生物にとっては新しい生活領域が作り出された。

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世界大百科事典内の帰化生物の言及

【在来種】より

…もともとその地域に土着していた生物種のこと。この定義は必ずしも明確でなく,一般には歴史時代に入ってから,人類が外地から持ち込んだ生物種を導入種とか帰化生物といい,それ以前に土着した生物種を在来種という。しかし,近年では,たとえば新種の雑草が持ち込まれた場合に,それ以前に土着していた雑草を在来種ともいう。…

※「帰化生物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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