帳台構(読み)ちょうだいがまえ

精選版 日本国語大辞典 「帳台構」の意味・読み・例文・類語

ちょうだい‐がまえ チャウダイがまへ【帳台構】

〘名〙 書院造り上段の間にあり、多くは床の間の向かって右側に設けるもの。敷居を一段高く、鴨居を低くし、襖(ふすま)中央から左右に引きわけるようにし、その引き手には大きな緋総(ひぶさ)を下げる。寝殿造り寝所入り口が装飾化したもの。納戸構(なんどがまえ)武者隠し。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帳台構」の意味・わかりやすい解説

帳台構
ちょうだいがまえ

書院造の上段の間,床,違い棚をはさんで付書院反対側に一段高く敷居を入れ,丈の低い襖を立てた座敷飾りをいう。寝殿造寝室である塗籠 (ぬりごめ) には帳が置かれ,浜床 (はまゆか) と呼ばれる台がついていたことからこの名がある。初期のものは奥が閉鎖的で納戸 (寝室) となっていたことから,納戸構とも呼ばれる。元来は寝室の入口が装飾化したものと考えられている。

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世界大百科事典(旧版)内の帳台構の言及

【帳台】より

…これは帳帷のかわりに障子で囲んだものである。平安後期に使われ,これが後の帳台構(ちようだいがまえ)の原型になった。【小泉 和子】
[帳台構]
 大規模な書院造住宅の主室を飾る座敷飾要素の一つで,押板(床の間),違棚(ちがいだな),付書院(つけしよいん)と組み合わせる。…

※「帳台構」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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