幕末太陽傳

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

幕末太陽傳

45歳の若さで急逝した川島雄三監督の代表作で、日本映画の傑作といわれる。古典落語で品川宿を舞台にした「居残り佐平遮をモチーフに、主人公・佐平縞フランキー堺)が、遊郭の相模屋を舞台に、おそめ(左幸子)、こはる(南田洋子)、高杉晋作(石原裕次郎)ら、個性の強い登場人物たちと繰り広げるスピード感あふれる時代劇。「キネマ旬報」が2009年に選んだ映画史上のベストテンでは、日本映画の4位に選ばれた。

(2011-12-23 朝日新聞 朝刊 東京西部 1地方)

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デジタル大辞泉プラスの解説

幕末太陽傳

1957年公開の日本映画。遊郭「相模屋」を舞台とする時代劇コメディ。監督:川島雄三。出演:フランキー堺、左幸子、南田洋子、石原裕次郎ほか。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

幕末太陽傳
ばくまつたいようでん

日本映画。1957年(昭和32)日活作品。川島雄三監督。古典落語の「居残り佐平次(さへいじ)」から主人公を借り、「品川心中」「三枚起請(きしょう)」「お見立て」などを随所に拝借した。無一文で豪遊する佐平次(フランキー堺(さかい)、1929―1996)は何でもできる男で、女郎のおそめ(左幸子(ひだりさちこ)、1930―2001)とこはる(南田洋子(みなみだようこ)、1933―2009)に惚(ほ)れられてしまう。同宿の攘夷派(じょういは)の志士、高杉晋作(たかすぎしんさく)とその一党の陰謀などを絡めて、縦横無尽に動く佐平次の活躍を痛快に描いた喜劇映画屈指の傑作。最後の場面は、佐平次が墓場のセットを突き抜けて現代の北品川を駆けて行くという斬新(ざんしん)なものだったが、スタッフや俳優たちから猛反対にあい、海沿いの道を遁走(とんそう)して行く現行の場面に変更された。助監督今村昌平とフランキー堺は、本作に大きな影響を受けた。「日活製作再開三周年記念」としてつくられた本作は、キネマ旬報「オールタイムベスト100日本映画編」第5位で、2012年(平成24)、日活100周年記念デジタル修復作品となり、2011年冬に一般公開された。[坂尻昌平]

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