年少労働(読み)ねんしょうろうどう(英語表記)child labour

翻訳|child labour

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

年少労働
ねんしょうろうどう
child labour

日本の労働基準法では,満 15歳未満の者の労働を原則として禁止し,15歳以上 18歳未満を年少者として,その労働について労働時間,休日,深夜業,有害・危険業務の就業などを規制している (56,57,60~64条) 。年少労働が社会問題化したのは 18~19世紀,産業革命下のイギリスにおいて繊維工業などで年少者が劣悪な労働条件で酷使されて以来である。日本でも明治末期には,14歳未満の労働者が全工員の 13%以上に達し,社会問題化するにいたった。年少者の苛酷な労働は,心身の発達に有害であるばかりか成年労働者の労働条件にも障害となるため,19世紀前半から先進諸国において次第に保護立法が成立した。日本においても 1916年の工場法実施以降規制がはかられたが,本格的な改善は第2次世界大戦後 47年の労働基準法によってである。なお労働基準法では,満 20歳未満の未成年労働者の労働契約および賃金について親権者および後見人の代理権を否定する一方,労働契約が未成年者に不利と認められる場合は,親権者,後見人または行政官庁がこれを解除することができると定めている (58,59条) 。

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百科事典マイペディアの解説

年少労働【ねんしょうろうどう】

一定年齢に達しない者の労働。産業革命期には女子労働とともにきびしい搾取の対象となったが,その保護立法は早くから発達。日本の労働基準法は,原則として15歳未満の児童労働を禁止し,18歳未満の者については使用者の年齢証明義務,時間外労働・休日労働の制限(変形労働時間の禁止),深夜業・危険有害業務の就労禁止等を規定している。
→関連項目労働基準法

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大辞林 第三版の解説

ねんしょうろうどう【年少労働】

年少者による労働。労働基準法では一五歳未満の児童の雇用を原則として禁止し、一八歳未満の年少者には特別の保護措置を規定する。

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世界大百科事典内の年少労働の言及

【児童労働・年少労働】より

…広義には,心身がなお未成熟の成長段階にある者の労働を児童労働,成人するになお至らない者の労働を年少労働という。いっそう限定された意味においては,工場法・労働基準法などの労働者保護立法によって雇用を禁止される特定の年齢未満の者の労働を児童労働,いっそう年長ではあるが,成人男子とは区別されてとくにつよく労働時間などを規制される特定の年齢未満の者の労働を年少労働という。…

※「年少労働」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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