精選版 日本国語大辞典「廓然」の解説
かく‐ねん クヮク‥【廓然】
※明極楚俊遺稿(14C中か)示念仏王道人「念到無念時。本性廓然悟」
※日葡辞書(1603‐04)「Quacunen(クヮクネン)。または、クヮクゼン」
※二日物語(1892‐1901)〈幸田露伴〉此一日「廓然(クヮクネン)として天に際涯(はて)無く」 〔観無量寿経〕
かく‐ぜん クヮク‥【廓然】
〘形動タリ〙 心が大空のように晴れて、わだかまりがなく広いさま。悟りの形容などに用いる。また、推し広めたさま。かくねん。〔饅頭屋本節用集(室町末)〕
※随筆・絵事鄙言(1799)「必ず須く胸中廓然として一物無かるべし」 〔礼記‐檀弓上〕
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