弁償(読み)ベンショウ

デジタル大辞泉 「弁償」の意味・読み・例文・類語

べん‐しょう〔‐シヤウ〕【弁償/×辨償】

[名](スル)人に与えた損害を、金銭または物品によって埋め合わせすること。「割った窓ガラスを―する」
[類語]補償賠償代償報償償う損料見返り

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「弁償」の意味・読み・例文・類語

べん‐しょう‥シャウ【弁償・辨償】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 滞納した年貢などを納付すること。
    1. [初出の実例]「諸国地頭令抑留年貢所当事〈略〉犯用之条、若無遁者、任員数辨償之」(出典御成敗式目(1232)五条)
  3. 他人に損害を与えたとき、それをつぐなうこと。
    1. [初出の実例]「銭百文若弐百文以下軽罪者、以一倍償之」(出典:藤貞幹本御成敗式目附尾‐寛喜三年(1231)四月二〇日)

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普及版 字通 「弁償」の読み・字形・画数・意味

【弁償】べんしよう

返済する。

字通「弁」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の弁償の言及

【損害賠償】より

…日本の民法では金銭賠償が原則であると定められている(民法417条)。その意味で損害賠償は原則としてつねに債務者から債権者,加害者から被害者に対する金銭の支払を意味することとなり,日常用語として使用される弁償と類似することになる。 損害賠償が金銭によって行われる以上,損害を金銭で評価することが必要となる。…

【補償】より

…さらにそのなかには,タバコ栽培などで損害を受けた者に支払われることになっていた,旧〈たばこ専売法〉24条に基づく農業災害補償(なお,現行のたばこ事業法(1984)6条,および附則5条参照)もあれば,労働者や公務員が業務上の原因で傷害,疾病,死亡といった事態におちいった場合に支払われる療養のための費用や遺族に対する扶助料も含まれる。さらに,災害救助のために支出した費用をあとで償う場合にも補償という言葉を用いることもあるが,これは,職務上浪費させた費用を償う〈弁償〉とも類似しているので,これを広く弁償という概念に入れる人もいる。しかし,補償をもっとも一般的に用いるのは,財産権を公共のために用いる(公用負担)とき支払われる損失補償をさす場合である。…

※「弁償」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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