後藤家住宅(読み)ごとうけじゆうたく

日本歴史地名大系 「後藤家住宅」の解説

後藤家住宅
ごとうけじゆうたく

[現在地名]米子市内町

加茂かも川南岸、きよう橋畔の西側角にある。江戸時代の海運業者で米子屈指の有力商人であった後藤家本家の蔵と住居。後藤氏は石見国浜田の出身で、戦国末から近世初頭に米子に来住したと伝える。寛永一一年(一六三四)に没した初代治左衛門は造船業・海運業を営み、三代市右衛門の頃には財をなしていた(「家系記」後藤家文書)。四代市右衛門の代には七左衛門・彦三郎が分家して各々廻船業に従事、宝暦九年(一七五九)には後藤三家の船が藩の大坂廻米船の御目付船役を命じられていた。また大坂に出店を置いたほか、享保(一七一六―三六)頃には新潟にも米・木綿・蝋・鉄類などを扱う特約店をもった。大坂への廻船は自分持船・他人船雇も含め年二回以上往復したといい、瀬戸内や日本海側の各浦への委託積の船も出した(宝暦一〇年「積込米手形記録」後藤家文書)。弘化二年(一八四五)写の石州温泉津ゆのつ(現島根県温泉津町)加賀屋の船問屋諸廻船御往来改記帳(多田家文書)によれば、享保二〇年から寛政一二年(一八〇〇)までの間に後藤三家の船は合せて四〇回温泉津に入港しており、米子の廻船業者のうちで最も多い。

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事典・日本の観光資源 「後藤家住宅」の解説

後藤家住宅

(鳥取県米子市)
鳥取県民の建物百選指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

デジタル大辞泉プラス 「後藤家住宅」の解説

後藤家住宅〔鳥取県〕

鳥取県米子市にある住宅。廻船問屋を営んでいた商家。主屋、一番蔵、二番蔵が国の重要文化財に指定されている。

後藤家住宅〔大分県〕

大分県大分市にある住宅。江戸時代中期~後期に建てられたとされる農家。国指定重要文化財。

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