御仕着せ(読み)オシキセ

デジタル大辞泉 「御仕着せ」の意味・読み・例文・類語

お‐しきせ【御仕着せ】

《「仕着せ」は、幕府または主人から支給されるものであるところから「お」を添えた》
仕着せ1」に同じ。「盆暮れお仕着せ

㋐上から一方的にあてがわれたもの。「お仕着せ制服
㋑型どおりのもの。「お仕着せ祝辞
定量となっている晩酌
晩方になると…―を飲ませることに決まっている」〈秋声あらくれ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御仕着せ」の意味・読み・例文・類語

お‐しきせ【御仕着・御為着】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語。季節ごとに与える意から「四季施」とも当てた )
  2. 江戸幕府から諸役人、囚人衣服を支給すること。また、その衣服。しきせ。
    1. [初出の実例]「鼠布子(ねずみぬのこ)もお仕著(シキセ)浅葱(あさぎ)とかはり」(出典:歌舞伎・三人吉三廓初買(1860)二幕)
  3. 時候に応じて主人から奉公人、客から遊女などへ衣服を与えること。また、その衣服。
    1. [初出の実例]「雪の夕部(ゆふべ)の庭ではたらく おしきせの袖打はらふ影もなし」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第二四)
  4. 型どおりに物事が行なわれること。そうするように習慣化していること。また、その物。おきまり。
    1. [初出の実例]「盃のくるたびたびにちと押へましょ、是非さはりますとお仕着(シキセ)通り」(出典:浮世草子好色一代女(1686)五)

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