御助(読み)おすけ

精選版 日本国語大辞典 「御助」の意味・読み・例文・類語

お‐すけ【御助】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 趣味で俳優声色をまねる者。本職声色遣いの代わり、または、これを助けるところからいう。
  3. 宴席に出て、他の人がさされた杯をそばで助けて飲むこと。
    1. [初出の実例]「一つなる振り見すると、間(あい)をいたせ、おすけを仕れと仰付られ」(出典浮世草子傾城禁短気(1711)六)
  4. 助平な女。好色な女。
    1. [初出の実例]「彼の美婦人を、淫婦だの好色(オスケ)だのと評しますが」(出典:人情本娘太平記操早引(1837‐39)初)
  5. いやしい事柄や行為。また、とるにたりない者。
    1. [初出の実例]「どうせ、またおすけ(いやしんぼ)しょうおもてんのやろ」(出典:真空地帯(1952)〈野間宏〉三)

お‐たすけ【御助】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 他人から金品援助などを受けること。また、その人。乞食物もらい
    1. [初出の実例]「おたすけをよろこぶ身とて給るや今度お下向なさるきざみに」(出典:狂歌・家つと(1729))
  3. おたすけおどり(御助踊)」の略。
    1. [初出の実例]「『藤公ちっとおどらねへか』『おたすけを見るように無三味せんでおどられもしめへ』」(出典:洒落本・穴可至子(1802))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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