日本歴史地名大系 「御塩殿神社」の解説 御塩殿神社みしおでんじんじや 三重県:度会郡二見町荘村御塩殿神社[現在地名]二見町荘荘(しよう)の北海岸松林中に鎮座する皇大神宮の所管社。祭神は塩筒翁命(塩土翁)。皇大神宮・豊受大神宮の朝夕の大御饌をはじめ年中の祭事に供える御料の塩を製造する御塩殿の鎮守神。境内には神社の東に御塩殿、神社の背後浜近くに御塩焼所・御塩汲入所がある。現在の神社本殿は神明造、御塩殿は切妻造・萱葺で中央に塩竈が設けられてあり、御塩焼所・御塩汲入所は萱葺で、天地根元造の竪穴住居で、古い建築様式を伝えている。二見における塩焼の伝承は古く、「倭姫命世記」には、倭姫命の御遷幸の途次、二見で佐見都日女が堅塩を御饗に奉じ、乙若子命がその浜を御塩浜ならびに塩を焼く木を切る御塩山と定めた記事がみえる。鎌倉時代の前期にも、鴨長明の著といわれる「伊勢記」に御塩殿のことが現れる。古くは神社は神殿をもたず、鎌倉時代にも御塩殿の殿舎中に守護神を祀ったといわれる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by