尊意(読み)ソンイ

デジタル大辞泉 「尊意」の意味・読み・例文・類語

そん‐い【尊意】

相手を敬って、その意思意見をいう語。お考え。おぼしめし。「尊意を承る」
[類語]考え貴慮尊慮賢慮御意ぎょい貴意おぼし召し

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精選版 日本国語大辞典 「尊意」の意味・読み・例文・類語

そん‐い【尊意】

  1. 〘 名詞 〙 他人を敬って、その意志または意見をいう語。また、尊貴な人の意志・気持。尊慮。おぼしめし。
    1. [初出の実例]「一、連歌は百韻悉く切れずして〈略〉定めて尊意を初として見る人の嘲も可侍候へ共」(出典:長六文(1466))
    2. [その他の文献]〔新唐書‐礼楽志〕

そんい【尊意】

  1. 平安時代天台宗の僧。号は法性房。比叡山で修行し、延長四年(九二六)延暦寺座主。仏頂尊勝法の興隆を促し、また平将門を調伏した人として知られる。著に「法性私記」など。貞観八~天慶三年(八六六‐九四〇

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朝日日本歴史人物事典 「尊意」の解説

尊意

没年:天慶3.2.24(940.4.4)
生年:貞観8(866)
平安中期の天台宗の僧。天台座主,僧正法印大和尚位追贈,法性房と号す。一説に貞観18(876)年生まれ。左京の人,俗姓は息長丹生真人。貞観18年,11歳のとき洛東の吉田寺で地獄絵を見て仏道に志し,はじめ栂尾寺で賢一に学び,元慶3(879)年比叡山に登り,17歳で剃髪した。諸国霊験所を巡って修行し,河内国(大阪府)若江郡で霊木を得て千手観音像を造り一生帰依したという。仁和3(887)年,登壇受戒して12年籠山し,増全,玄昭に台密を学び,円珍に菩薩戒を受けた。醍醐,朱雀天皇護持僧。延長4(926)年,座主となり14年間在任した。旱魃に雨を祈り,疫病流行に祈って験あり,同8年夏,菅原道真の御霊と噂された落雷で清涼殿で死者が出たときに天皇を加持し,平将門の乱に大威徳法を修して験があった。また,諸国一万塔の修補,大般若経60部,観音像60体を六十余国に安置することを朝廷に請うて許されている。年来極楽往生を願っていたが晩年は兜率天往生を願い,臨終時は弟子に葬送のことを指示して75歳で没した。座主のときの夢に,女人禁制の比叡山内に美女が車で空から降りたのでとがめると,美女は稲荷神で舎利会を拝むためであり,仏法を護持しようと答えたので,山麓の日吉社に聖女社として祀ったと伝える。<参考文献>『尊意贈僧正伝』

(西口順子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「尊意」の解説

尊意 そんい

866-940 平安時代前期-中期の僧。
貞観(じょうがん)8年2月生まれ。京都の人。元慶(がんぎょう)3年比叡山(ひえいざん)にのぼり極楽寺の増全を師として得度,仁和(にんな)3年円珍に菩薩(ぼさつ)戒をうける。延長4年天台座主(ざす),天慶(てんぎょう)元年大僧都(だいそうず)。祈祷(きとう)をよくした。天慶3年2月24日死去。75歳。俗姓は息長丹生(おきながにう)。号は法性房。著作に「法性私記」「胎蔵記」など。

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普及版 字通 「尊意」の読み・字形・画数・意味

【尊意】そんい

貴意。

字通「尊」の項目を見る

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