御津宮(読み)みつぐう

日本歴史地名大系 「御津宮」の解説

御津宮
みつぐう

[現在地名]南区八幡

応神天皇・仲哀天皇・神功皇后を祭神とし、御津八幡宮とも、島之内しまのうち八幡宮とも称する。旧郷社。社伝によれば、欽明天皇三年六月一五日八幡大神が御津に示現し、その神託によって社殿を造立したのが創祀という。当地一帯は古代御津(難波津)に含まれたとする説が有力で、社名は地名に由来するとされる。

中世当地一帯は山城石清水いわしみず八幡宮領三津寺みつてら庄に含まれた。承久二年(一二二〇)一二月日付石清水八幡宮検校祐清譲状(石清水文書)に「摂津国三津寺 畠三反在八幡河合」とみえる「八幡河合」は、当社から生じた地名と思われるので、この頃には当社が石清水八幡宮の末社として勧請されていたと考えられる。近世初頭には三津寺村の「惣百姓持之社」(御津宮文書)で、往古より伝来神職はなく灯明村民があげていた。正月一九日には神前流鏑馬が行われていたが慶長年中(一五九六―一六一五)中絶。元和六年(一六二〇)三津寺村の全耕地が町場となったとき社地は南毛綿みなみもめん(当時毛綿町)となり、百姓の居所は三津寺町となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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