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心理学主義 しんりがくしゅぎpsychologism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

心理学主義
しんりがくしゅぎ
psychologism

A.F.フィーアカントの社会学の立場を批判するのに用いた H.フライアーの用語。フィーアカントは,形式社会学をロゴス科学的なものから,心理学的なものへ転移するものとして方向づけた。彼は社会心理学的な動機的状況に社会現象の限界と秩序を見出し,社会学的な構造的諸概念を,人間相互の可能的な行為様式の体系に解消しようとした。フライアーはこのような形式社会学を,歴史的内容を抜去った抽象的な併存的なものに変ぜしめたとして批判の対象とし,そのような立場を心理学主義と呼んだのである。しかし,社会学には社会現象を究極的には人間の心理によって説明しうるという考え方が根強く存在する。その意味で心理学主義といわれる立場の方法論はなお広くみられるといってよい。

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世界大百科事典 第2版の解説

しんりがくしゅぎ【心理学主義 psychologism】

19世紀後半の有力な哲学説の一つで,心理学をあらゆる哲学的諸学科の基礎学とみなし,とりわけ論理学と認識論を心理学によって基礎づけようとする立場。心理主義ともいう。J.S.ミルやブント,T.リップスらがその代表者。この立場は,普遍妥当的な真理や価値の存在を否定して,相対主義に陥るため,新カント学派や現象学派(とくにフッサール)によって厳しく批判され,20世紀初頭に急速にその影響力を失った。【立松 弘孝】

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世界大百科事典内の心理学主義の言及

【論理学研究】より

…本書全体の根本課題は〈純粋論理学と認識論の新たな究極的基礎づけ〉を遂行することにある。第1巻は,当時優勢であった心理学主義的見解,すなわち論理学的な諸概念や諸命題を心的作用による形成物とみなし,論理学の諸法則をも心理学的な事実法則と解する立場を徹底的に批判して,それら論理学的諸対象が,リアルな心的作用とは異質の〈イデア的意味統一体〉であることを明らかにした。つまり論理学の客観的なイデア学=本質学的性格を強調した。…

※「心理学主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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