心筋虚血(読み)シンキンキョケツ

デジタル大辞泉 「心筋虚血」の意味・読み・例文・類語

しんきん‐きょけつ【心筋虚血】

心臓筋肉血液が十分に流れなくなる状態冠状動脈動脈硬化攣縮を起こして狭くなったり詰まったりすることによって起こる。心虚血。→虚血性心疾患

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「心筋虚血」の解説

心筋虚血

心臓の筋肉に酸素栄養を送る冠動脈が動脈硬化などで狭くなったり詰まったりすることで、血液が十分に行き渡らなくなった状態。一時的に胸の痛みや圧迫感などの症状が出る狭心症などにつながる。冠動脈が完全に詰まると血液が通じずに心筋細胞が壊死えしし、心筋梗塞となる。これらの虚血性心疾患と診断された場合には、血管を広げる薬物服用や、特殊な器具による血管の拡張、血液の迂回うかい路をつくる冠動脈バイパス手術などの治療法がある。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「心筋虚血」の意味・わかりやすい解説

心筋虚血
しんきんきょけつ

心筋に送られる血液量が不足している状態。多くは動脈硬化などが原因で、血液を心筋に運ぶ役割を果たす血管(冠状動脈)が狭窄(きょうさく)や閉塞(へいそく)を起こして狭くなり、必要とされる血液量を供給できなくなる。ほかに、心筋の肥大化や心拡大、冠状動脈が過収縮を起こす冠状動脈攣縮(れんしゅく)(冠スパスム)、さらには重症化した貧血なども原因となる。心筋虚血に陥ると、狭心症や心筋梗塞(こうそく)などの虚血性心疾患が引き起こされる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「心筋虚血」の解説

心筋虚血

動脈硬化などによって冠動脈の血流が悪くなり、心臓の筋肉に血液が十分に行き渡らなくなる状態。虚血性心疾患における症状の一つで、胸部に痛みや苦しさなどの自覚症状がある場合は狭心症や心筋梗塞、自覚症状がない場合は無症候性心筋虚血が疑われる。

(2015-8-1)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android