忍野(読み)おしの

改訂新版 世界大百科事典 「忍野」の意味・わかりやすい解説

忍野[村] (おしの)

山梨県南東部,南都留(みなみつる)郡の村。人口8635(2010)。中央部の忍野盆地新名庄川が西流し,西部桂川に合流する。1872年(明治5)忍草(しぼくさ)村と内野村が合併して成立。富士山北麓の高冷地にあって,冷害と闘いながら,古くから稲作を中心に農業が行われ,近年蔬菜,雑穀タバコなどの栽培養鶏,牛などの飼育が盛んになり,養鱒も行われる。大企業が進出し,電気製品をはじめ,工業生産が伸びている。忍野八海と呼ばれる湧水池がある。村の西部に自衛隊の北富士演習場があり,入会地をめぐって国と地元農民との紛争が続いている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「忍野」の意味・わかりやすい解説

忍野(村)
おしの

山梨県南東部、南都留郡(みなみつるぐん)にある村。富士北東麓(ろく)にあり、山中湖から発する桂川(かつらがわ)沿岸に開けた農村水田も多い。忍野八海(はっかい)(国指定天然記念物)や忍野温泉もあり、富士山眺望の景勝地としても知られる。観光施設のほか、県の水産技術センター忍野支所なども設けられ、また電子関係の工場なども進出し、変化も著しい。面積25.05平方キロメートル、人口9237(2020)。

横田忠夫


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百科事典マイペディア 「忍野」の意味・わかりやすい解説

忍野[村]【おしの】

山梨県南東部,南都留郡に属する村。山中湖から流れ出る桂川が西部をかすめ,富士山の伏流水湧出点として名高い名勝〈忍野八海〉(世界遺産)や忍野温泉もある。南西部には陸上自衛隊北富士駐屯地があるほか,産業用ロボット製造では国内最大手として知られるファナック本社および工場が立地し,観光業とともに村の基幹産業の一つとなっている。25.05km2。8635人(2010)。

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