デジタル大辞泉
「怠状」の意味・読み・例文・類語
たい‐じょう〔‐ジヤウ〕【怠状】
[名](スル)
1 平安後期から鎌倉時代にかけて、罪人に提出させた謝罪状。過状。
2 自分の過失をわびる旨を書いて人に渡す文書。わび状。あやまり証文。
「たちまちに名符を書きて、文差に差して―を具して」〈今昔・二五・九〉
3 過ちをわびること。あやまること。謝罪。
「とかく―して許りにけるとかや」〈著聞集・一〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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たい‐じょう‥ジャウ【怠状】
- 〘 名詞 〙
- ① 古代・中世、罪や過失を犯した者がそれを認めて差し出す謝罪状。おこたりぶみ。
- [初出の実例]「源連。橘繁延。僧蓮茂等進二怠状一了」(出典:日本紀略‐安和二年(969)四月二〇日)
- 「僻説にてなほされつる事をくいたまひて、怠状をかきて職事のもとに」(出典:古今著聞集(1254)三)
- ② ( ━する ) 過ちをわびること。あやまること。
- [初出の実例]「何事なりといふ共、の給はんにこそしたがはめ、と怠状(タイジャウ)をしければ」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)中)
- ③ 中世、訴人(原告)が訴訟の係属中に訴訟の全部もしくは一部を取下げるときに裁判所に提出する書面。
- [初出の実例]「円然顧二自科一、止二彼沙汰一之旨、令レ進二怠状於公方一之上、重書二与如レ然之状於妙仏一之条、備進之状分明也矣」(出典:都甲文書坤‐徳治二年(1308)三月日・都甲庄地頭職相伝系図并事書)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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