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情報産業 じょうほうさんぎょう

デジタル大辞泉の解説

じょうほう‐さんぎょう〔ジヤウホウサンゲフ〕【情報産業】

情報の収集・加工処理・検索・提供などを業務とする産業の総称。広義には出版新聞・放送・広告を含むが、一般的にはコンピューター関連産業をいう。

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百科事典マイペディアの解説

情報産業【じょうほうさんぎょう】

各種の資料・情報を収集整理し,より高次の加工情報として販売する産業分野。株式・商品市況,産業情報,統計,技術文献などの提供,各種コンサルタント業務,ソフトウェアの製作提供などが含まれる。
→関連項目サービス業情報化社会情報サービス産業

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世界大百科事典 第2版の解説

じょうほうさんぎょう【情報産業 information industry】

広義には物的財貨,サービスを供給する産業部門に対比させて,情報を生産,収集,蓄積,加工,提供する業務に関連する産業をいう。この場合にはマハルップF.Machlupのいう〈知識産業knowledge industry〉とほとんど同じ意味になる。狭義にはコンピューターと通信を結合して各種の情報サービスを行う産業部門をいう。この狭義の意味に加えて,コンピューターのハードウェア,ソフトウェア,それらの周辺関連サービス業まで,いいかえればコンピューター産業まで,さらにそれに加えて電気通信産業まで広げて三本柱とする場合も多い。

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大辞林 第三版の解説

じょうほうさんぎょう【情報産業】

情報の生成・収集・加工・提供およびコンピューター情報システムの開発などを行う産業の総称。広くは新聞・出版・放送・広告などのサービス産業をも含める。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

情報産業
じょうほうさんぎょう
information industry

情報の収集,加工,処理,蓄積,検索,提供に直接間接に関連する産業群の総称。これにはコンピュータ製造販売業とその関連サービス業,情報処理サービス業,ソフトウエア会社,情報提供サービス業などが含まれる。関連サービス業とはコンピュータとその関連機材の販売,リース,保守サービス,要員の教育,派遣サービスを専門とする企業群のこと。情報処理サービス業はいわゆる計算センターと呼ばれるもので,受託計算サービス,コンピュータの時間貸しなどを行なっている。ソフトウエア会社はソフトウエアの開発を専業とする企業。情報提供サービス業はいわゆるデータベースなどを提供することを業とし,情報の収集加工,蓄積,検索などを行う企業。また近年では通信との関係が深まり,情報・通信産業としての概念も形成されつつある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

情報産業
じょうほうさんぎょう
information industry

情報の創出、処理、伝達に関連する産業で、具体的に電子工業と情報処理サービス業とによって構成される。電子工業は、電子機器を生産する工業であり、電子機器は通常、通信機器、コンピュータなどの産業用電子機器、テレビ・ビデオテープレコーダー(VTR)などの民生用電子機器、半導体などの電子部品に3分類されている。また情報処理サービス業は、ソフトウェア業、情報処理・情報提供サービス業などから構成される。情報産業は元来、コンピュータの発明により産業基盤を拡大してきたが、1971年のマイクロコンピュータの開発以来、急速な発展を遂げ、生産の自動化やオフィスの効率化などに革新的な役割を果たしている。いまや日本最大の産業となり、急速で国際的な多岐にわたる変革を引き起こしていることで注目されている。とくに、最近ではデジタル化を通してハードウェア、ソフトウェア、コンテンツ(情報の内容)、放送、通信事業が類似性をもつに至り、情報通信事業の国際的な規模での再編成が生起している。以下において、IC(集積回路)とコンピュータの生産動向、および情報サービス業の動向に焦点を当て、情報産業の推移を確認する。[大西勝明]

技術導入・大量生産・産業政策

コンピュータの場合、日立製作所はRCAと、三菱(みつびし)電機はTRWと、東芝はゼネラル・エレクトリック(GE)と、沖電気工業はスペリーランド(現ユニシス)と、日本電気(NEC)はハネウェルと、いずれも1960年代初頭にアメリカ資本との提携をスタートさせている。
 ICの場合、アメリカにおいては、アポロ計画など軍需的な目的のために開発されている。日本はアメリカほど国内消費市場は大きくなく狭隘(きょうあい)で、一部軍需もあるが、生産財生産部門のウェイト(比重)が高いという特徴をもつ。海外からの導入技術を基盤に、規模拡大によるコスト低下を求め民需量産化を指向した。1962年(昭和37)にはNECがプレーナ(平坦化)技術を導入し、ICの生産を本格化させている。
 日本の情報産業の展開を支えたもう一つの要因が、欧米に追いつくことを課題とした産業政策である。1957年(昭和32)の「電子工業振興臨時措置法」公布以降、数次にわたって、機械工業振興、情報産業振興に関する臨時特別措置法を制定し、情報産業の育成を意図した税制、開発資金援助など、多様な便宜を図っている。とりわけ、76年に発足した超LSI技術研究組合は、日本企業のメモリー分野での開発先行に貢献している。[大西勝明]

日本優位の確立

1980年代、日本の情報産業は世界の最前線に躍り出た。そのうちの電子工業の出荷額は、80年の9兆0053億円から産業用電子機器、電子部品の生産増大により、90年(平成2)の24兆1510億円、2000年の26兆1996億円へと拡大している。日本がメモリー分野の開発で世界に先行し、NECが世界最大のIC企業となり、日本の半導体市場は北米を上回る巨大市場に育っていった。またコンピュータでは、日本国内でのIBMのシェアは低く抑えられ、富士通をはじめとする国産の大型機分野でのシェアが高まった。効率的な日本的R&D(研究と製品開発)や柔軟な日本的生産システムが世界的な注目を浴び、輸出が拡大した。1980年から85年までの電子工業の輸出は、年平均16.3%の割合で増加し、それゆえに経済摩擦が深刻化し、80年代後半は輸出が停滞した。85年のプラザ合意後は、対外直接投資が急増し、輸出構造が民生用電子機器主導から電子部品主導に変化している。他方、日本では21世紀を迎えるまでに100万人近いソフトウェア技術者が不足するといった「ソフトウェア・クライシス」が指摘されたため、88年には「頭脳立地法」(「地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律」)が制定され、地方でのソフトウェア事業が拡大した。[大西勝明]

産業再編成

1990年代からのポスト冷戦期、情報産業をめぐる状況は激変した。アメリカが再生し、情報産業を強化している。アメリカは、国際競争力強化を意図し、1991年に第2次日米半導体協定を結び、日本市場を外国製半導体に20%以上開放するという項目を織り込み、また、情報スーパーハイウェー構想を提唱し、さらにこれを拡大させた世界情報基盤(GII=Global Information Infrastructure)構想を提唱した。インターネットの商用化にも先行した。96年には通信法を制定し、翌年には世界貿易機関(WTO)での基本的な電気通信事業の自由化を、98年には電気通信市場開放についての多国間合意にこぎつける、というようにアメリカは情報通信の国際化を進め、情報通信と金融事業の世界的な覇権を目ざしている。
 一方日本では1990年代のバブル崩壊により金融業の受けたダメージは大きく、金融業務のシステム化を国際的、統合的に推進してきた第3次オンライン化に続くはずであった第4次オンライン化が中断し、情報産業にも大きなダメージを与えた。90年代初頭、情報サービス業において倒産が相次ぎ、最多の雇用調整助成金申請が行われた。そして、工業統計表における電気機械器具製造業の従業者は、91年(平成3)の約165万人から96年には144万人へと21万人以上も減少した。
 コンピュータ市場低迷のなかでパーソナルコンピュータ(パソコン)生産が過半のウェイトを占めることになるが、パソコンのMPU(中央処理装置)はインテル社、OS(基本ソフト)はマイクロソフト社の「ウィンドウズ」がシェアの大部分を占め、両者によるいわゆるウィンテル体制が強化されている。他方、メモリー生産では、韓国が力をつけ、日本を脅かしている。
 21世紀、ブロードバンド(高速・大容量データ転送)時代を迎え、日本の情報産業は、ハード事業を縮小し、ソフトウェアやソリューション(問題解決型)事業に活路をみいだそうとしている。事業分野を抜本的に改編し、EC(electronic commerce=電子商取引)の定着やIT(information technology=情報技術)の変革を意図し、国際的な巨大企業間で戦略提携が展開されている。[大西勝明]
『大西勝明著『大競争下の情報産業』(1998・中央経済社) ▽西村吉雄著『情報産業論――ネットワーク時代の産業構造』改訂版(2004・放送大学教育振興会) ▽伏見正則他著『最新情報産業と社会』(2006・実教出版)』

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世界大百科事典内の情報産業の言及

【ニューメディア】より

…活字やアナログ信号による〈オールド・メディア〉に対して,1980年代に一般化しはじめるディジタル信号による〈新しいメディア〉を指す。英語ではnew media,newmediaの両表記を使うが,日本語では〈ニュー・メディア〉から次第に〈ニューメディア〉の表記になった。ディジタル信号による新しい電子メディアの意味でこの語を最初に用いたのは,H.M.エンツェンスベルガーが早い。彼は,〈メディア論のための積木箱〉(《Kursbuch》1970年3月号)のなかで,〈neue Medien〉という言葉に特別の意味を込めた。…

※「情報産業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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