情緒不安定(読み)じょうちょふあんてい

食の医学館 「情緒不安定」の解説

じょうちょふあんてい【情緒不安定】

《どんな病気か?》


〈砂糖のとりすぎはイライラをまねくので注意〉
 最近では、ちょっとしたことでカッとなったり、イライラする子どもがふえています。10代の若者のあいだでは、逆上して暴力をふるい、殺人のような凶悪犯罪にまで発展するケースも増加しています。
 情緒不安定の子どもがふえている背景には、対人関係や進学問題などでストレスが増大していることのほかに、食生活も大きな一因として指摘されています。
 たとえば砂糖のとりすぎです。いまの子どもたちは菓子類や清涼飲料水などによって砂糖を過剰摂取しており、これが低血糖(ていけっとう)をもたらし、イライラや「ムカつく」といった精神状態を生みやすくしているという見方があります(糖分をとると一時的に血糖値は上がりますが、すぐに下がりはじめ、やがて基準値より低くなってしまいます)。さらに砂糖の過剰摂取はビタミンミネラル浪費をまねき、ストレスへの耐性を弱めるといわれています。

《関連する食品》


〈カルシウムとビタミンDをいっしょにとる〉
○栄養成分としての働きから
 情緒不安定にさせないためには、まずカルシウムです。
 牛乳イワシなどに多く含まれるカルシウムには、神経興奮を鎮める働きがあります。逆に血液中のカルシウム濃度が低下すると、落ち着きがなくなり、イライラをまねいてしまいます。
 カルシウムの吸収率を上げるには、ビタミンDといっしょにとることがポイントです。
 イワシにはビタミンDも豊富に含まれており、カルシウム摂取の絶好の食品といえます。
 また牛乳やバナナに多く含まれているトリプトファンが効果があるともいわれます。トリプトファンはアミノ酸一種です。
 そしてストレスへの耐性をつけるには、ビタミンCです。ストレスを感じると、私たちの体は副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンを多く分泌(ぶんぴつ)して防衛しようとしますが、その際にたんぱく質とビタミンCが消費されます。したがってストレスに打ち勝つにはビタミンCは不可欠なのです。
 ビタミンCは、ミカンブロッコリーなどに多く含まれています。

出典 小学館食の医学館について 情報

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