意上奴神社(読み)いがみぬじんじや

日本歴史地名大系 「意上奴神社」の解説

意上奴神社
いがみぬじんじや

[現在地名]鳥取市香取

香取かとり集落の南西にある。旧村社で、祭神は速須佐之男命・保食神の二神。「延喜式」神名帳に載る法美郡九座のうち「意上奴イカム神社」が当社に比定される。「因幡志」によれば「意」の和音は「於」であることから「龍神おかみ」を祀ったものという。また「三代実録」貞観一五年(八七三)七月二八日条に載る正五位下を受けた「多神」は「おかみ」と読め当社の前身と思われる。社伝によれば、延喜五年(九〇五)、万寿三年(一〇二六)奉幣使が立てられ、国中異常の際には国守の祈願所となったという。古来武人の尊崇も厚く、競馬・騎馬が催されたと伝え、付近には馬場ばばガトウ・矢谷やだに矢中やなか馬洗うまあらい・白馬ノ井戸・りゆうこまなどの地名が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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